NBA、2020-22シーズンのサラリーキャップとタックスラインの予測値を引き下げへ
NBAが明日にも来シーズンのサラリーキャップとタックスラインの予測値を引き下げを発表するようです。情報源はリーグ関係者で収入の減少が理由とのこと。
今シーズンは、ステフィン・カリーやケビン・デュラント、クレイ・トンプソン、ジョン・ウォール、ビクター・オラディポ(30日に復帰済み)といったオールスタープレイヤーが相次いでケガに見舞われ、注目されていた新人のザイオン・ウィリアムソンのデビューが遅れるなどしてNBAの視聴者が大幅に低下していますが、ESPNによれば収益が減少した主な理由は中国における収入減とのこと。
昨年10月、ヒューストン・ロケッツのGMであるダリル・モーレーが香港の反政府デモを支援するツイートを投稿。これを受けて中国系のスポンサーが撤退しテレビ放送を取りやめ、NBAに1億5000万ドル〜2億ドルの損失が発生したようです。
ではどれぐらい引き下げられるのか。明日にも発表があるようですが、サラリーキャップは1億1600万ドルから1億1300万ドルに修正されるとのこと。タックスラインは1億4100万ドルから1億3800万ドルに修正されるようです。
サラリーキャップとタックスラインの引き下げによって高額なサラリーとラグジュアリータックスを支払っているチームの戦力がダウンする可能性があります。また、ラグジュアリータックスの支払いを回避するためにサラリーの調整を目的としたトレードが増加する可能性があります。
ESPNは影響を受けるチームとしてセルティックス、ネッツ、ウォリアーズ、ロケッツ、シクサーズを挙げています。また、ナゲッツやバックス、クリッパーズといった今夏フリーエージェントになる選手をキープする必要があるチームやジャズ、ヒート、レイカーズも影響を受ける可能性があるとのこと。
さらに、契約を延長したものの来季からマックス契約に切り替わるベン・シモンズ、ジャマール・マレー、パスカル・シアカムも影響を受けるとのこと(マックス契約はサラリーキャップに応じて最大支払額が変わるため)
最後にサラリーキャップとタックスライン、ラグジュアリータックスについて説明しておきましょう。
NBAではチームの力を均衡させるために、チームごとに給与の上限であるサラリーキャップが導入されています。日本のプロ野球では、読売ジャイアンツや福岡ソフトバンクホークスなどが大金を叩いて良質な選手を獲得していますが、NBAではそういったことに制限をかけています。サラリーキャップはNBAの収益に応じて決定されるため、NBAの収益が減少した場合はサラリーキャップが下がることになります。
ただ、チームが選手を育てたにも関わらず給与が支払えないために放出せざるを得ないといった事などが起こらないように例外ルールに従うことでサラリーキャップを超えることも許されています。サラリーキャップの上にはタックスラインがあり、これを超えたチームはラグジュアリータックスを支払う必要があります。
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