相棒だったポール・ジョージのトレード要求を受けて、11シーズンプレイしたオクラホマシティ・サンダーに別れを告げる可能性があるラッセル・ウェストブルック
離れる場合はトレードを要求することになりますが、2017年夏に5年間205ミリオンドルのスーパーマックス契約を交わし、来季は契約3年目のシーズンということもあってサラリーが非常に高額。シーズンMVPを受賞し、3年連続シーズン平均トリプル・ダブルを達成したスーパースターとは言え、サンダーがトレード先を探すのはカンタンではなさそう。
Tim MacMahon記者もウェストブルックがフィットしそうなチームの首脳陣に連絡を取ったところ「高すぎる」との返答が返ってきたと報告しています。ただ、そんなウェストブルックの獲得にマイアミ・ヒートが興味を示しているとのこと。
Reached out to an executive with a team I thought might be a fit for a Russell Westbrook trade to gauge interest. His reply: "Too much money."
— Tim MacMahon (@espn_macmahon) 2019年7月6日
ヒートは4チームが関係する大型トレードで、ジョシュ・リチャードソンやハッサン・ホワイトサイド、2023ドラフト1巡目を放出する代わりにジミー・バトラーを獲得しましたが、優勝候補とされているロサンゼルス・クリッパーズ/レイカーズ、そして同カンファレンスのミルウォーキー・バックス、フィラデルフィア・セブンティシクサーズといった戦力が揃ったチームを破って優勝するには難しいロスターになっています。
また、バトラーと共に優勝を目指せるスタープレイヤーはすでに移籍先が決まっていて来季はこのままのロスターで、と思っていたところに降って湧いたウェストブルック放出の可能性。ヒートが興味を示すのは自然なことでしょう。
ただ、バトラーとウェストブルックは試合の後半でボールを持ちたがるプレイヤーでロングレンジのショットが得意ではないことから相性が懸念されています。
実際はどうなのかデータを見てみましょう。
リーグトップクラスの持ちたがりウェストブルック
TOUCH | TIME OF POSS | SEC PER TOUCH | FGA 2ndHALF | 3PT% | |
---|---|---|---|---|---|
2019 | 91.2 | 7.7 | 5.07 | 10.3 | 29.0 |
昨シーズンのウェストブルックは1試合平均91.2回のタッチでリーグ2位、1ポゼッションあたりの平均秒数が7.7でリーグ3位、1タッチあたりの平均秒数が5.07、セカンドハーフのアテンプト数が1試合平均10.3でリーグ3位であることからボールを持ちたがり、シュートも打ちたがるのは間違いありません。
スリーポイント成功率は昨シーズンが29.0%、キャリア平均が30.8%です。昨シーズンのリーグ平均が35.5%であることをロングレンジが得意とは言えないでしょう。
意外に持っていないバトラー
TOUCH | TIME OF POSS | SEC PER TOUCH | FGA 2ndHALF | 3PT% | |
---|---|---|---|---|---|
2019 | 53.5 | 3.2 | 3.60 | 7.2 | 33.8 |
昨シーズンのバトラーは1試合平均53.5のタッチ、1ポゼッションあたりの平均秒数が3.2、1タッチあたりの平均秒数が3.60でポイントガードよりタッチ数が減るフォワードということを考慮してもボールを持ちまくるということはありません。セカンドハーフのアテンプト数も1試合平均7.2でポール・ジョージよりも低い数値になっています。ただ、バトラーの場合は優れたプレイヤーが4人以上いたチームということもあるかもしれません。
スリーポイント成功率は昨シーズンが33.8%、キャリア平均が34.1%です。リーグ平均と大きな差はありませんが優れたロングレンジシューターとは言えませんね。
ポゼッションで喧嘩になることはなさそうですが、確実にアテンプトが多くなる2人のロングレンジが平均以下であることは確かな懸念材料です。さて、サンダーとヒートはどういった決断を下すのでしょうか。
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